Classici giapponesi con furigana
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じごくふうけい
地獄風景
江戸川 乱歩
Leggi 地獄風景 (じごくふうけい) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 53.774 caratteri · 108 schermate
殺人三重奏
棺に入れてしまうのは惜いと思ったのだ」
湯本譲次は気が違ったのか。恋人の血みどろの死骸を何か世にも美しいものの如く、我を忘れて写生していたのだ。
殺人三重奏
木島刑事は、この気違いめいた有様に、あきれ返って、口も利けなかったが、やがて、徐々に正気に帰ると、いつもの意地悪な、冷たい表情が、彼の顔を占領した。
「湯本さん、恋人の死骸の写生とは思いつきですね。実に巧い考えだ」
彼は皮肉たっぷりに感心して見せた。
「巧いでしょう。こんな美しいポーズは、迚も人間業で考え出せるもんじゃありません。一生涯に二度と手に入らぬ、すばらしいモデルですよ」
譲次は無邪気に自慢している。
「うまいッ! その無邪気さは、名優だって真似が出来ないでしょう」
刑事は益々皮肉に云う。
「名優ですって? すると、何だか、僕がお芝居でもやっている様に聞えますね」
譲次が変な顔をして、刑事を見つめた。
「うまいッ、益々うまいですよ。被害者の死骸を写生して嫌疑を免れ様というのは、実にズバ抜けた新考案です」
「オヤッ、すると、僕が、この女を殺して置いて、その嫌疑を免れる為に、こんな真似をしているとでもおっしゃるのですか」