Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

Leggi 夜明け前 (よあけまえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 205.629 caratteri · 408 schermate

Aozora Bunko

揺り返し、揺り返しで、不安な日がそれから六日も続いた。宿では十八人ずつの夜番が交替に出て、街道から裏道までを警戒した。祈祷のためと言って村の代参を名古屋の熱田神社へも送った。そのうちに諸方からの通知がぽつぽつ集まって来て、今度の大地震が関西地方にことに劇しかったこともわかった。東海道岡崎宿あたりへは海嘯がやって来て、新井の番所なぞは海嘯のために浚われたこともわかって来た。

熱田からの代参の飛脚が村をさして帰って来たころには、怪しい空の雲行きもおさまり、そこいらもだいぶ穏やかになった。吉左衛門は会所の定使に言いつけて、熱田神社祈祷の札を村じゅう軒別に配らせていると、そこへ金兵衛の訪ねて来るのにあった。

「吉左衛門さん、もうわたしは大丈夫と見ました。時に、あすは十一月の十日にもなりますし、仏事をしたいと思って、お茶湯のしたくに取りかかりましたよ。御都合がよかったら、あなたにも出席していただきたい。」

「お茶湯とは君もよいところへ気がついた。こんな時の仏事は、さぞ身にしみるだろうねえ。」

その時、金兵衛は一通の手紙を取り出して吉左衛門に見せた。舌代として、病中の松雲和尚から金兵衛にあてたものだ。