Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
「だしぬけに、あがりまして、申しわけがございませんが、お嬢様が、こちらにいらっしゃると聞いて、あんまり、おなつかしいものですから、つい、こんなに、ざっかけに押しかけて、お仕事のおさまたげをしてしまいました」
息をはずませて、お角がこう言いました。これに対して、お銀様に悪意を表するの機会を与えないほどの呼吸でありました。お銀様とても、この意外は強いてつむじを曲げるほどの意外ではなかったと見え、
「ほんとに、親方、珍しいことですね。どうして、いつ、こっちへ来ました。まあ、お上りなさい」
といって、お銀様は、あたりを取りかたづけてお角を招きます。
「まあ、お上り……」
といって、この暴女王から特権を与えられたものは、あの間の山から流れて来たお君という薄命の少女のほかには、ちょっと類例を見出し難い記録でしょう。
それを、ハニかんだり、辞退したりするようなお角ではありません。
「では、御免下さいませ」
ここで、お銀様とさしむかいになると、お角はまた打ちつけに、
「お嬢様、御無事で結構には結構でございますが、角はずいぶんお恨み申し上げますよ。どうして、わたしのところをまあ、おことわり無しに出ておしまいになったのでございますか。