Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Leggi 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 214.131 caratteri · 423 schermate
た、そうすると、いいあんばいにそこに立会ってきまりをつけてくれたのが一人のお武士でございます。そのお武士は御病身と見えまして、その前からこの温泉で湯治をなすっていたのでございます、身体も悪いようでございましたが眼が潰れておいでになりました」
「ナニ、目が潰れていた?」
前口上はどうでもよろしいが、これだけは聞き洩らすまじきことです。この男の口から語られた机竜之助の挙動はこうでありました――
擬い者の神尾主膳であった折助の権六を一槍の下に床柱へ縫いつけた時、主膳の同僚木村は怒り心頭より発して、刀を抜き放って竜之助に斬ってかかったが、脆くもその刀を奪い取られて、あっというまに首を打ち落されてしまったから、一座は慄え上ってしまいました。
役人に附いて来た下人どもは、もう手出しをする勇気もありませんでしたが、今まで役人どものなすところを歯咬みをして口惜しがっていた望月方の者でさえも、これには青くなってしまいました。口を利いてくれることは有難いけれども、これではあんまりである、こんなにまでしてくれなくともよかったものを、後難が怖ろしいと、誰も役人の殺されたことを痛快に思うものはなくて、かえって竜之助の挙動の惨酷なのに恨みを抱くくらいでした。