Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Leggi 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 214.131 caratteri · 423 schermate
と言って道庵は、自分の胸倉を取った歩兵の腕を逆に取り返しました。逆に取り返したと言っても、それを逆指や片胸捕りで鮮かにとっちめて、大向うを唸らせるような芸当がこの先生にできるはずはないが、不思議なことに、荒っぽく道庵の胸倉を取った茶袋が、それを逆に取り返されると、甚だおとなしくその手を外して、
「うむ、そう言われればなるほどだ、我々は町奉行や新徴組のような融通の利かぬ者共とは違って、新式の調練を受けているものだ、高島流の砲術も江川流の測量も一切心得ている」
「左様でございましょうとも。人の胸倉を取るなんということは、みんな旧式の兵隊のすることでございます、歩兵さんに限ってそんなことはございません、やっぱり西洋流に、こうして握手ということをなさるんでございましょうね」
歩兵が存外温和しく外した手を、道庵先生が握り締めると、
「ははあ、貴様はなかなか話せる、医者だけあって脈処がうまいわい」
茶袋は急にニコニコしてきました。
今まで威張りくさっていた茶袋が、急に面を崩して、
「貴様は話せる」
と言って道庵と握手をして、
「よしよし、万事貴様に任せてやる、貴様からこの者共をよく説諭してやるがよい、拙者も今日のところは特別の穏便を以て聞捨てにして遣わす」