Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Leggi 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 214.131 caratteri · 423 schermate
「篤と拝見したいものだが、見ることができぬ」
と言って竜之助は笑いました。
「ともかくも手に取って見給え」
主膳はその刀を持ち添えるようにして、竜之助に手渡ししました。
「なるほど」
竜之助は伯耆の安綱の刀を手に取って、持ち試みていましたが、
「安綱といえば古刀中の古刀、誰もその位を争うものはないのだが、さて実力はどれほどのものか知らん」
と言って嘯くように見えました。
「竜之助殿、貴殿ひとつ試してみる気はないか」
「この安綱を?」
「左様」
安綱を試してみろと言われて、竜之助は首を横に振りました。
「いかに名刀なりとて、千年もたっては隠居同様、ただ名物として奉って置くが無事であろう」
「たとえ千年二千年たとうが、精が脱けるようでは名刀の値打はない、この肌を見給え、この地鉄を見給え、昨日湯加減をしたような若やかさ」
「拙者には名刀といわず、無名刀といわず、手に合うたものがよろしい」
「それはそうかもしれぬ、しかし、安綱ほどの刀を試して、千年からの極めを破るも面白いではないか。この刀をもって物を斬った話、古くは源頼光の童子切と、近代では長曾我部元親が何とやらしたという話、そのほかは畏れかしこんで神棚へ祀るほかには能事がない。