Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Leggi 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 264.133 caratteri · 524 schermate

Aozora Bunko

それですから、お銀様にどうもこの人がわからなくなってしまいました。

「あなた様は神尾様のお友達でございますか、御親類のお方でございますか、神尾様のような悪いお方ではございますまい、幸内を苛めたように、わたくしを苛めるような、そんな悪いお方ではございますまい、そんなお方とは思われませぬ、あなた様は、もっとお情け深いお方でございましょう、どうか、わたくしをお逃がし下さいまし」

「ははは、わしは神尾の友達でもないし、もとより身寄でも親類でもない、お前方と同じように、神尾主膳のために囚えられて、この古屋敷の番人をしているのじゃ」

「エエ! それではあなた様もやっぱり神尾のために」

「よんどころなくこうしている」

「お宅はどちらでございます」

「ちと遠い」

「御遠方でございますか」

「武蔵の国」

「そんならば、あの、こちらの大菩薩峠を越ゆれば、そこが武蔵の国でございます」

「ああ、そうだ」

竜之助は荒っぽく返事をしました。お銀様は黙ってしまいました。

「なるほど、大菩薩峠を一つ越せば武州へ入るのじゃわい、道のりにしてはいくらもないけれど、おれには帰れぬ、帰ってくれと言う者もないけれど。