Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Leggi 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.120 caratteri · 516 schermate
なんだ。そもそもここへ連れて来た女というのを、兄貴、お前はいったい誰だと思うんだ、お前のその皮肉な笑い方を見ると、またおれが女中部屋の寝像に現を抜かして、ついこんな性悪をやらかしたように安く見ていなさるようだが、憚りながらそんな玉じゃねえんだ。もっとも、おれもはじめからその見込みで入ったわけではなし、兄貴の差図で入ったのだから、手柄の半分はお前の方へ譲ってもいいようなものだが、兄貴だって、この代物がこの通りということはまだお気がつくめえな。おれが語り聞かした上で、それと合点がゆきゃあ、なるほど、百、手前の腕は片一方だが、両腕のあるおれが恐れ入ったものだ、見上げたものだと、ここに初めて兜を脱ぐに違えねえ」
「何を言ってやがるんだ」
「まあまあ、緒から引き出して話をする。そもそも兄貴とおれとが、甲府のお城のお天守の天辺でしたあのいたずらから事の筋が引いてるんだ。あの時、二人で提灯をぶらさげて、甲府の町のやつらを噪がせて、天狗だとか魔物だとか言わせて、溜飲を下げてみたけれど、憎らしいのはあの勤番支配の駒井能登守という奴よ、あいつが鉄砲を向けたばっかりにこっちは、すっかり化けの皮を剥がれて、二度とあの悪戯ができなくなったんだ。