Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Leggi 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.120 caratteri · 516 schermate
「そりゃそうあるべきもの、不発の中といって、釣りにもせよ、網にもせよ、好きの道に至ると迎えずして獲物が到るものじゃ」
「全くその通りでございます、だから世間の釣られに行く奴が、馬鹿に見えてたまらねえんでございます」
「そこまで至ると貴殿もなかなか話せる、ぜひ一夕、芝浦あたりへ舟を同じうして、お伴を致したいものでござる」
「結構、大賛成でございます、ぜひお伴を致しましょう」
「しからばそのうちと言わず、今夕、この会が済み次第、舟を命ずることに致そう、おさしつかえはござらぬか」
「エ、今夕、今日でございますか。差支えはねえようなものだが……」
道庵先生はハタと当惑しました。実は先生、行きがかり上、釣りが上手であるようなことを言ってしまったけれども、釣竿の持ち方も怪しいものです。けれどもことここに至ると、今更後ろは見せられない羽目になってしまいました。遠藤老人は、ワザと道庵先生を困らせるつもりかどうか知らないが、先生を断わり切れないように仕向けておいて、女中を呼んで漁の用意をすっかり命じてしまいました。
こうなると道庵もまた、痩意地を張らないわけにはゆきません。