Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きかいなはなし

奇怪な話

豊島 与志雄

Leggi 奇怪な話 (きかいなはなし) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7130 caratteri · 14 schermate

Aozora Bunko

新聞紙にくるんで三時間あまりにさげてこられた川魚であるが、そのなかに、三匹生きてるのがあった。三四寸の鮒二匹と、一尺ばかりの鯰一匹。丁度庭に小さな池があって、何にもはいっていないので、その三匹の魚をはなっておいた。

それから半年ばかりたってのこと、或る朝、池の鯰が、仰向になって水面に浮いている。どうしたことか、今迄元気だったが、俄に死んでしまったのだ。すくいあげて、とりあえず、コンクリートのたたきの上に置いておいた。

その鯰の死体は、それきり忘れられた。天気のいい日で、春のことだけれど、コンクリートの上で日にてらされて、夕方思い出された時には、もう皮膚がかさかさになっていた。それを、池から二間ばかりのところに、一寸土を掘って、埋めてやったのである。夕方なので、急いで、尾の先がまだ少し土から出ていたが、そのままにしておいたと、埋めた女中は云っている。

その翌朝、早起の奥さんが、雨戸をくって、何気なく庭に眼をやると、池のそばに、鯰がしゃがんでいる。穴からはいだして、池のそばまでやってきてるのだ。水をかけてやると、ぱくりぱくりと、それを吸う。

それからが、大変だ。