Classici giapponesi con furigana
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きぞくひがん
奇賊悲願
海野 十三
Leggi 奇賊悲願 (きぞくひがん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9375 caratteri · 19 schermate
かねておれが用意しておいた大仕事があるんだ。お前は仕事始めに、それをやるんで。その代り骨が折れるぜ」
烏啼の声がだんだん、毒味を加えた。
「へえ……」
貫一は目をぱちくり。
「お前、胆っ玉は大丈夫だろうね」
「兄貴は本気でものをいっているのかね」
「なにを寝ぼけてやがる。――どじを踏んでみろ。皆から洟もひっかけられねえぜ。お前の腕は確かだろうね。焼きが廻っているんじゃないか」
「憚りながら……」と貫一は、とうとう座り直して真剣な目付になった。
「憚りながら的矢の貫一、胆玉がよわくなったの、腕があまくなったのといわれちゃあ――」
「そんならいい。今夜から仕事に行ってくれ。お前ひとりでやるんだぜ、五体揃えば、五百万両の仕事だ」
「五百万両。それなら仕事の返り初日にはちょうど手頃のものだ。一体それはどこへ行って貰ってくるんで……」
「本当にやる気があるのかい。臆気をふるっているんなら、『まあ見合わせましょう』というがいいぜ。今が最後のチャンスだ」
烏啼は念入りに義弟に油をかける、そういわれては貫一たるもの、何がどうあっても兄貴からいいつけられた仕事をやってみせないでは済まなくなった。