Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Leggi 妖虫 (ようちゅう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.290 caratteri · 239 schermate

Aozora Bunko

大魔術師

「どこを探してもいないんです。第一あの自動車が見えません。警視庁へ帰ったのじゃありませんか」

「そうか。仕方がない。君、お隣の電話を借りてね、(家の電話は故障らしいんだ)この事を警視庁へそう云ってくれ給え。早くし給え」

一人の書生がお隣りの門内へ駈け込んで行く。桜井氏はそれを待つのももどかしく、

「イヤ、俺がかけよう」と口走りながら、書生のあとを追って行った。

大魔術師

「アア、モシモシ、蓑浦捜査係長は居られませんか。僕は桜井というもんです。桜井と云えば分ります」

そこの家の電話室へ飛び込んで、警視庁を呼び出すと、彼は送話口にしがみつくようにして呶鳴った。

「アア、蓑浦君ですか、僕桜井。大変なことが起ったんだ。君がよこしてくれた人達が取調べを済ませて帰ったすぐあとでね、娘が見えなくなったんだ。ベッドに寝させてあったのだがね。そのベッドが空っぽになっちまったんだ」

すると先方は妙なことを云い出した。

「アア、モシモシ、あなた桜井栄之丞さんですね。なんだか話が喰い違っているようですが。私からだと云って誰かがそちらへ行ったんですか」

「何を云ってるんだ。今から三十分程前に、君に電話をかけたじゃないか。