Classici giapponesi con furigana
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Leggi 孤島の鬼 (ことうのおに) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 181.795 caratteri · 359 schermate
それは兎に角、北川氏は相手が案外組しやすくて、段々話が佳境に入るのを、ゾクゾク嬉しがって、胸を躍らせながら、質問を進めて行った。
「で、つまり何だね。七月五日に友之助を連れてったのは、お父つぁんでなくて、親方の知合なんだね。どこへ行ったね、お前聞かなかったかね」
「友のやつ、俺と仲よしだったから、俺丈けにそっと教えてくれたよ。景色のいい海へ行って、砂遊びをしたり泳いだりしたんだって」
「鎌倉じゃないの」
「そうそう、鎌倉とかいったっけ。友のやつ親方の秘蔵っ子だったからね。ちょくちょく、いい目を見せて貰ったよ」
ここまで聞くと、北川氏は諸戸の突飛な推理(初代殺しも、深山木氏を殺したのも、直接の下手人は友之助であったという)が、案外当っていることを、信じない訳には行かなかった。だが、迂闊に手出しをするのは考え物だ。親方というのを拘引して、実を吐かせるのもいいが、それでは却って、元兇を逸する様な結果になるまいものでもない。その前に彼の背後の「お父つぁん」という人物を、もっと深く研究して置く必要がある。元兇はその「お父つぁん」の方かも知れないのだから。それに、この事件は単なる殺人罪ではなくて、もっともっと複雑な恐ろしい犯罪事件かも知れぬ。