Classici giapponesi con furigana
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ちいさきりょうしん
小さき良心
Leggi 小さき良心 (ちいさきりょうしん) di Kajii Motojirō (梶井 基次郎) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5366 caratteri · 11 schermate
蛆も食うまい。
これには臆病のにおいがしみ通っている。
人を撲ったということがこんなにも苦しいことなんだろうか。堪え難い面罵にも自分はたえられるだけ堪えた。
止めれば止める程喧嘩を吹きかけて来る。敵手は少し酔っていたようだった。最後に自分は河原へ敵を誘った。堪え切れなかった侮辱のため投げられたガウントレットを拾い上げたのだ。
それから敵手が少しひるんで見えた。和解しようとした。しかし自分には胡麻化されないという気があった。敵はその酒場を出るや否や自分の襟をとって離さなかった。
撲りつけたのはその手を振りもぎった刹那だった。
それはいかにも必然な喧嘩だった。原因といえば自分がその男の酒をのまないと云ったことであった。平常から自分はその男に悪感をもよおしていた。
それは一寸も心を苦しめるような喧嘩じゃない。お前の内で苦しんでいるのは臆病の虫だけなんだ。雄々しく決闘しろ。
負傷を恐れるな。その傷口からふき出す血でお前の臆病も流れ出てしまう。
気がつくとその路を自分は今夜三回も通っていた。交番がある路だった。此度目は怪しまれる。
巡査さん。扇子屋がこの辺にあったはずですが。