Classici giapponesi con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Leggi 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) di 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.097 caratteri · 267 schermate
』
そう言って香織は又もや私に縋りつくのでした。
これには私もほとほと持ちあつかいました。
『神界の掟としてそればかりは許されないのであるが……。』
『それは又何ういう訳でございますか? わたくしは是非こちらへ置いて戴きたいのでございます。』
『それは現世ですることで、こちらの世界では、そなたも知る通り、衣服の着がえにも、頭髪の手入にも、少しも人手は要らぬではないか。それに何とも致方のないのはそれぞれの霊魂の因縁、めいめいきちんと割り当てられた境涯があるので、たとえ親子夫婦の間柄でも、自分勝手に同棲することはできませぬ。そなたの芳志はうれしく思いますが、こればかりはあきらめてたもれ。逢おうと思えばいつでも逢える世界であるから何処に住まなければならぬということはない筈じゃ。それほど私のことを思ってくれるのなら、そんな我侭を言うかわりに、みっしり身相応の修行をしてくれるがよい。そして思い出したらちょいちょい私の許に遊びに来てたもれ……。』
最初の間、香織はなかなか腑に落ちぬらしい様子をしていましたが、それでも漸くききわけて、尚おしばらく語り合った上で、その日は暇を告げて自分の所へ戻って行きました。