Classici giapponesi con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Leggi 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) di 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.097 caratteri · 267 schermate
俺の方で勿体ぶる訳ではないが、汝の母人の修行の程度では、俺がいかに見せたいと思ってもまだとてもまともに俺の姿を見ることはできぬのじゃ……。が、折角の依みとあって見れば何とか便宜を図って上げずばなるまい。兎も角も母人を瀑壺のところへ連れてまいるがよかろう……。』
私は早速修行場から母を瀑壺の辺に連れ出しました。そして二人で、両手を合せて一心に祈願をこめて居りますと、やがてどっと逆落しに落ち来る滝の飛沫の中に、二間位の白い女性の竜神の優さしい姿が現われて、巌角を伝ってすーッと上方に消え去りました。
『あれは俺の子供の一人じゃが……。』
そう言われて、驚いて振りかえると、滝の竜神さんが、いつもの老人の姿で、にこにこしながら、私達の背後に来て、佇んで居られるのでした。
私は厚く今日のお礼をのべて母を引き合わせました。竜神さんはいとど優さしく、いろいろと母を労わってくださいましたので、母もすっかり安心して、丁度現世でするように私の身の上を懇々とお依みするのでした。
『不束な娘でございますが、何うぞ今後とも宜しうお導きくださいますよう……。さぞ何かとお世話が焼けることでございましょう……。