Classici giapponesi con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Leggi 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) di 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.097 caratteri · 267 schermate
幽界の鳥でも矢張り声と毛並とは揃わぬものかしらと感心したことでございました。
もう一つ爰の景色の中で特に私の眼を惹いたものは、向って右手の山の中腹に、青葉がくれにちらちら見える一つの丹塗のお宮でございました。それはホンの三尺四方位の小さい社なのですが、見渡す限りただ緑の一色しかない中に、そのお宮丈がくッきりと朱く冴えているので大へんに目立つのでございます。私の心は次第に、そのお宮にひきつけられるようになりました。
で、ある日お爺さんが見舞われた時私は訊ねました。――
『お爺さま、あそこに大そう美しい、丹塗のお宮が見えますが、あれはどなた様をお祀りしてあるのでございますか。』
『あれは竜神様のお宮じゃ。これからは俺にばかり依らず、直接に竜神様にもお依みするがよい……。』
『竜神様でございますか?』私は大へん意外に感じまして、
『一体それは何ういう神様でございますか?』
『そろそろそちも竜神との深い関係を知って置かねばなるまい。よほど奥深い事柄であるから、とても一度で腑には落ちまいが、その中だんだん判って来る……。』
お爺さんはあたかも寺子屋のお師匠さんと言った面持で、いろいろ講釈をしてくださいました。