Classici giapponesi con furigana
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ろうじゅうのめがね
小笠原壱岐守
佐々木 味津三
Leggi 小笠原壱岐守 (ろうじゅうのめがね) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.249 caratteri · 115 schermate
「国賊安藤対馬、斬奸じゃっ。覚悟せい!」
チャリンと言う刃音が同時に伝わった。
刺客だ!
七八名らしい剣気である。
「来おったな」
対馬守は、待ちうけていた者に会うような、ゆとりのある態度で、従容と駕籠を降りた。――途端、目についたのは脱兎のごとくに迫って来る若侍の姿だった。それも十八九。
三島――対馬守は咄嗟に思い当った。刃をふりかぶって悪鬼のごとくに襲撃して来たそのいち人こそは、まさしく見覚えの堀織部正家臣三島三郎兵衛である。間をおかずに大喝が飛んでいった。
「うろたえ者めが。退りおろうぞっ。私怨の刃に討たれる首持っていぬわっ。退れっ。退れっ。退りおれっ」
叫んで、さっと身をすさったが、三島が必死の刃は、圧する凄気と共に、対馬守の肩先に襲いかかった。しかしその一刹那である。弾丸のように黒い影が横合いから飛びつけると、間一髪のうちに三島三郎兵衛の兇刃を払ってのけて、技もあざやか! ダッと一閃のまにそこへ斬ってすてた。――頭巾姿の顔も誰か分らぬ救い手である。
黒いその影は、つづいて右に走ると、さらにいち人見事に刺客を斬ってすてた。そのまに館がひとり、山村がいち人、あとの四人を残りの近侍達が斬りすてて、広場の砂礫は凄惨として血の海だった。