Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
Leggi 少年連盟 (しょうねんれんめい) di 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 110.920 caratteri · 219 schermate
世界の人種は平等である、人種によって待遇を別にしてはならぬ。これはかれが平素その父から教えられたところである。かれはモコウに対しても、いつも親友の愛情をそそいでいる。
友を救うためには、自己の危難をかえりみるべきでない、義侠の血をうけた富士男の意気は、りんぜんとして五体にみちた。かれは面もふらずまっすぐに、甲板の上をつたいつたい船首のほうへ走った。
「モコウ! モコウ!」
返事がない。
「モコウ! モコウ!」
声はしだいに涙をおびた。とかすかなうなり声がふたたびきこえた。
「モコウ!」
富士男は声をたよりに巻きろくろとみよしのあいだにあゆみよった。
「モコウ!」
一度きこえたうなり声はふたたびきこえなくなった。
「モコウ!」
声のかぎりさけびつづけてみよしへ進まんとした一せつな、かれはなにものかにつまずいて、あやうくふみとどまった。
「ううううう」
つまずかれたのは、モコウのからだであった。
「モコウ! どうした」
富士男は喜びのあまりだきついた。モコウは巨濤にうちたおされたひょうしに、帆綱にのどをしめられたのであった、かれはそれをはずそうともがくたびに、船の動揺につれて、綱がますますきつくひきしまるので、いまはまったく呼吸もたえだえになっていた。