Classici giapponesi con furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Leggi 山の人生 (やまのじんせい) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 116.022 caratteri · 226 schermate
た。山の神は一本足だと称して、大きな片足だけを供える。竈の神は馬でありもしくは馬に乗ってくるというので、新しい馬の沓を上げていた根原は、おそらく絵馬なども同様に、これを召しておわしませ、これを召して立たせたまえと、神昇降の時刻を暗示する趣旨かと思うが、もちろん信仰はだんだんに変化している。ことに路の傍や辻境などに偉大な履物を作って置いた動機には、明白に魔よけの意味が籠っていた。いつの世から始まったことか知らぬが、こんな大きな草履を用いる者が、この村にはいるから馬鹿にしてはいけないということを、勝手を知らぬ外来者、すなわち鬼や疫病神に知らしめるために、一種の示威運動としてこうするように、解釈している者も少なくはないのである。敵に対しては詐術も正道と、つい近ごろまで我々も信じていた。そうかと思うと海南の小島においては、潮に漂うて海の外から、そんな大草履が流れてきたといって、畏れ慎んでいた話もあった。この方が多分一つ前の俗信で、つまりは己の心に欲せざるところを、人に向かって逆用しようとしたものであるらしいのだ。
だから第二の仮定説としては、山人の大草履も自分のためには必要でないが、世人を畏嚇する目的でわざわざこれを作り、なるべく見られやすいところにおいたものとも考えられぬことはない。