Classici giapponesi con furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate
(面白い、殺ってやれ)
秀三郎は、喫いかけたタバコをポンと地下室の向うに抛って、薄暗の中にポーッと赤い火の灯るのを見乍ら、卓子に手をついて、ウン、と寝椅子から起き上った時でした。
(アッ――)
景岡秀三郎は、思わず愕然としたのです。卓子についた手の指を御覧なさい、その指の先は、てんでばらばらで、とても足の指のように揃っていません。ソレニ、一緒に平面上に五本の指の先きを同時に押すことが出来ないのです。四本の指の先きを、どうにか揃えて押すと、親指はハラを押して仕舞う――。バカバカしいようだが、重大なことです、と同時にそれに、いまの今まで気がつかなかった――のです。
こんなことでは、まだ他にどんなミスがあるか、知れないぞ……。
×
景岡秀三郎は、もうすっかり殺人がイヤになって仕舞いました。熱し易い一方、とても冷め易いのです。考えて見れば何もセッパ詰った訳でもなし……こうなると彼のぐずぐずの心は二度と振い立たないのでした。(こんなトリックを思いついたばかりに、却って身を滅ぼすところだった――)
秀三郎は、又ごろんと寝椅子にころがると、チェリーの缶に手を差しのべたのでした。