Classici giapponesi con furigana
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Leggi 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.735 caratteri · 290 schermate
ようく旦那に事情を申し上げてな」
「とにかく、来てみてくれって、呼んでくらあ」
若い人夫はそう言って、墓場の中を駆けていった。
7
駐在巡査の来るまでには、相当の時間があった。駐在巡査は若い人夫から聞き取ったままを電話で一応本署のほうへ報告しておいて、それから現場に来たのだった。
「吾平爺さんのところには、小さい子供はいなかったかな?」
駐在巡査は歩み寄りながら大声に言った。
「あそこには十八、九の娘が一人いるきりで、小さいのはごぜえませんでした。なにしろ、その娘の母親が死んでから、十年近くにもなるんですから」
年寄りの人夫がお辞儀をしながら言った。
「じゃあ、いったいどうしたというんだろうなあ」
「それで、猫か何かの骨じゃないだろうかって、いま話していたところなんですがね?」
「いや、やっぱりこれは人間の骨だろうなあ」
駐在巡査はそう言って、そこにしゃがみ込んだ。
「……その娘は、妊娠はしていなかったのか?」
「東京から帰ってきたときにはそんな噂もちょっとごぜえましたがね、でも、それからは身体の具合が悪いとか言って、寝てばかりいたようでした。見かけたこともごぜえませんでしたし、何の噂も聞きませんでしたから……」