Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あいのごとく
愛のごとく
山川 方夫
Leggi 愛のごとく (あいのごとく) di 山川 方夫 (やまかわまさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.908 caratteri · 210 schermate
こころよい音がひびいて、私の石は松の幹の真中に当っていた。「ようし」と進はいった。
私たちは五分間ほど交互に石を投げつづけた。白い割烹着のばあやが、棺の置かれている部屋の廊下に立ち、口をあけてそれを眺めていた。佐藤はまだ起き出さなかった。私たちは部屋にかえった。
日が落ちると、雨が降りはじめた。私は雨傘をもたなかった。
陰気な、霧のような小雨だった。色とりどりのネオンの輝く通りをすぎ、同じような飲み屋がならぶ細い小路に曲ると、舗装はつきゆがんだ土の道になった。はずれ近くの一軒に私ははいった。中年の女はたかい声をあげて迎えた。借金はない、と私は反射的に思った。
私は、ガラス戸の外を二人の楽器をかかえた男が歩いて行き、向かい側の紅い灯をつけたバアふうの一軒の扉を押しお辞儀しながら中に消えるのを見ていた。男の一人は真赤なシャツを着ていて、もう一人は吹き出したくなるほど出っ歯の首相そっくりの顔をしていた。二人が消えたとき風景はとまった。私の目は動くものをさがすように小雨の道にすべった。
「なにぼんやりしてるんです」のんびりと無邪気な声がいった。「久保さん、おかあちゃんがなににしますかってきいてますよ」