Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 186.659 caratteri · 372 schermate
迷霧
自分すらわすれていた一片の旧恩に感じて、命がけで、この大事を告げに来てくれた正林のやさしい心にたいして、弥左衛門は、
「よくぞ……」
と、両手をつかぬばかりに礼をいった。
「主人長頼さまも、大殿前田利家さまにも、決して、心底から佐々成政を、御信用になってはいないが……なおまだ、そのようにまで、深い謀略があるものとは、思いも及ばぬことであった。そちの心は、大きく届いたぞ」
金沢へ帰国すると、弥左衛門はこれを村井長頼に報じ、長頼は一日、尾山城の前田利家の前へ、正林をつれて、直接、佐々方の内情をかたらせた。
利家は、かれのこの行動が、一片の旧恩にたいする感謝から出たものと聞いて、
「ちか頃、しおらしい奴ではある」
と、黄金二枚に、時服など与えて、以後、自分の茶堂に召抱えた。
迷霧
加賀、越中の境、河北郡の朝日山に、いつのまにか、新しい砦が築かれた。
築砦にあたっていたのは、前田方の将、村井長頼と、高畠九蔵、原田又右衛門などの物頭たちであった。
八月二十二日頃、この一隊は、金沢から突として来て、不眠不休で工にあたり、忽ち、一砦をここに設けてしまったのである。
とは、知らず、富山の佐々成政は、