Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 186.659 caratteri · 372 schermate
「あいや、主人秀吉様を、越水にお待ち願ってあるので、御都合のみを伺って、すぐ引っ返したいのです。御会釈は、略して欲しい」
すると、その若い武士は、にこやかに、
「心得ました。すぐさま、自分がお迎えにまいって、御案内に立ちましょう。主君景勝も、望外なるお運びと、非常によろこばれておりまする」
北国人の特有なものか、あくまで落着いていて、口では非常なよろこびといっているが、城中も、この若者の容子も、まことに、静かなものである。
第一、秀吉を迎うるに、この一青年をもってするというのが、秀俊には、気に入らない。しかし、そこまでの指図はできないし、その若侍も、やがて馬を呼んで、
「……では、お供に」
と駒を並べたので、そのまま二人して、城門を出た。
「ちょっと、お待ちを」
若侍は、大手の門外で、駒をとめ、二、三の部将を名ざして、呼びよせ、何か小声で云いのこして、また秀俊と共に駈けた。
秀吉の一行は、越水の街道にそう豪農らしい家に休息して、味噌漬で茶をのんでいた。
秀俊は、馬を降りて、ありのまま復命した。
「では、すぐ参ろう」
秀吉の声である。かれには、迎えが誰であろうと、先の様子がどうあろうと、頓着はない。