Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 186.659 caratteri · 372 schermate
しかし、景勝の出馬が容易でないことは、わかり過ぎていた。
「父上」
と、幸村がいった。
「なんじゃ、於弁」
「御苦悩を、お察しします。どうか、私を、越後へ、人質にお出し下さい」
「そちが……行くというか」
「はい。一方、大坂表へも、お使いを出し、秀吉公から上杉家へむかって、再度の御催促あるように、おすがりなさりませ」
「徳川勢は、冬を越す構えである。冬になっては、景勝どのの出馬もむずかしい。……行くか、そちが」
「大坂への使いには、修理之助を、おつかわしになり、私は、お父上の書簡を持って、越後へ行きます。そして、景勝様の春日山に、そのまま、質子として、留まりますが、必ず、景勝様の出馬を実現せずにはおきません」
父子は、肚をきめた。
板垣修理之助は、ふたたび大坂表へ。また、幸村は、従者三名をつれたきりで、城を出、敵の重囲から脱出した。
越後春日山の上杉景勝は、孤城上田を脱して、父の書簡をもたらして来たこの年少なる使者が、
「父の以前の行為にたいし、御不信も抱かれましょうが、私の身を質子として、御当家にとどめおき、何とぞ、危機の上田城をお救い下さい」
と、健気にもいう弁次郎幸村の言にうごかされて、