Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.320 caratteri · 398 schermate
鷹を追う
と、いう声だった。
かりそめにも母と名のあるものを、光秀たりとも、そんな具には用いていない。人質に送ったのは、実は叔母であったのだ。以て、光秀はみずから慰めようとしたかもしれぬが、やはり慰めきれないものが、心にわだかまっていたにちがいない。
彼は、荒木村重のように、荒削りな神経の持ち主ではない。いや人いちばい繊細でもあり、また正邪を知り善悪の批判にあきらかな知能である。
それだけに、あとの苦味はいつまでも消えまい。
亀山領内の民治には、明主ぞ仁君ぞと仰がれていながら、その政治的手腕にも似あわず、軍事にかけては、焦心り気味がみえ、不手際が目立った。殊にそれを、三木城その他の攻略を遂げた秀吉の行き方と較べるにおいて、一だんまずいと思わせるものがあった。
鷹を追う
信長も、多忙であった。
わけてここ両三年の生活は。
彼のいるところ、政務の中枢となり、彼の赴くところ、軍の本営となる。
そのあいだに、好きな角力を見たり、山陽、山陰その他の戦場から戻って、折々、伺候する部将をねぎらっては、大いに酒宴も張り、例の、
「――人生五十年、ゆめまぼろしの如くなり。死のうは一定」