Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.903 caratteri · 400 schermate

Aozora Bunko

さきほどから町ごとに、各戸へわたってきびしい検察だそうですが、ただ今、ここへもやって参りました」

道三はその門生の浮き腰な容子をたしなめた。

「来てもよいではないか。家探しいたすなら致すで、よくご案内いたしてあげろ」

「……でも」

「何をうろたえているか」

「ここに収容してある三分の一ほどは、織田方のさむらい衆でありますので」

「わしが手をかけた怪我人には指もささせはせぬ。よもまた、それらの傷負いを拉して行こうとは検察の明智衆もいうまい」

「ところが今、それでお玄関で争っているのです。残党狩りの衆は、たとえ瀕死の重傷者であろうと、織田のさむらいは、引っ立てて行くといって肯きません。――拒むなら拒んでみよ、町にかかげてある軍令に照らして、このやしきをも焼き払うぞと、あれ、あのような声で威嚇しておりまする」

「……そうか」

道三はそばにいる紹巴へ、会釈をして、

「ちょっと、中座いたすが、おゆるしを」

と、云いながら起った。

その面を見あげて、紹巴は、

「ま、門生たちに、委せておかれてはどうか。明智の武者は気が立っておるにちがいない。お怪我でもしてはならぬ」

「ご心配に及ばぬ」