Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.903 caratteri · 400 schermate
片桐助作やその他が、眼をまろくして聞きたがる。この五月雨に、陣中至って無聊なところだ。若い者は話題に渇いている。
「於虎から聞いたのだが」
と、市松は例の横柄な顎をもって、虎之助をさしながら、今しがた、黒田官兵衛が、帰陣の途中、輿を担う者が、坂道に足をすべらせ、そのために官兵衛が輿から落ちたというはなしを、かなり誇張を加えて、一同に語った。
「それは、愉快」
といったのは、加藤孫六。それからまた、
「見たかったな。黒田どのが転げたところを」
と、奥へ聞えそうな声して笑ったのは、平野権平であった。
お気のどくな――とはたれもいわなかった。
いわないはずである。この若者輩にたいしては、相当、つね日頃から官兵衛は、苦言や鞭撻を加えている。ときどき、仲間へ入って来て、
(どうだ)
というような親しみも見せてくるのだが、もっぱら敬遠して、親しまないことにしている。というわけは、酔いでもすると、痛烈に、若い連中を頭からこなしつけるからである。
(いまに見ていろ)
悪意や宿意では決してない。いい意味をもって、ここの若い連中は、ひそかに他日を期している。いつかいちどは、黒田官兵衛をして、舌を巻かせ、