Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
Leggi 新潮記 (しんちょうき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 155.541 caratteri · 305 schermate
「少しは天道さまを怖れるものだよ」云い合いながら支度をして、「では留守をたのみますよ」
と梅八は藤尾とつれだって銭湯へ出ていった。路次を表へぬける馬喰町の通りへ出たところで、向うから来る柳通助に会った。
「おやお暑うございます」
「お揃いでどこへゆく」
「お風呂へまいるところですが、貴方さまはどちらへ」
「おまえのところへ来たのだが」
「では戻りましょう、どうぞ」
「済まんな、ちょっと貰ってゆきたい物があるので……」
「御遠慮には及びません、ひと跨ぎですから、藤尾さんはどうぞお先へいらしって」
「いいえ、わたくしも」
それではと、梅八は先に立って皀莢小路へ戻った。油竹を左右に植えた敷石伝いに、木戸をあけて格子へ手をかけたが、動かなかった。力をいれて引くとかちりと※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)し錠の音がする、梅八は首を捻って、「寒笑さん、ちょっと」と声をかけた、「ちょっと開けておくれな、鍵なんぞおろしてどうしたのさ」
返辞がなくて、奥の方にあわただしく物を掻き捜すけはいがした。梅八はとっさに台所口のほうへまわり、腰高障子をひきあけて中へとびこんだが、あっといって劈くように叫んだ。