Classici giapponesi con furigana
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
Leggi 新潮記 (しんちょうき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 155.541 caratteri · 305 schermate
宗教の伝播が旺んだ、精しくは云えない、日本はその点でずいぶん違うんだ」
「早水さんの嫌いな万邦無比というやつですか」
「まあ聞きたまえ」彼は裸の膝を立て、それをこう両手で抱えた、「日本は気候風土も社会状態も、最大多数の人間にとっては恵まれている、安南、カンボジャ、呂宋などという南方地方では、肥料もやらず蒔きっ放しで稲が年に二回も三回も穫れるという、稲は南方常夏の土地が原産だそうだ、我われはその米を唯一といってもいいほどの主食にしている、地味が違うから稲を作ることは原則として無理だ、その証拠は史書をみたまえ、殆んど全国的凶作と饑饉の例は挙げる煩に耐えないほど多い、にも拘らず我われは米から離れることを欲しないで、原則的には無理な稲の耕作を続けている、……これは日本の気候風土の特徴なんだ、周期的に凶作がくるけれども、最大多数の国民が飢えるほど決定的ではない、では余剰して国民の多数を富ませるだけ有るかというと、もちろんそれほどの持続的収穫は望めない、要するにやや不足という状態が連綿と続いているんだ」
「宗教論からだいぶ飛躍しますね」
「いやそのことを云っているのさ」