Classici giapponesi con furigana
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かにのかい
日本の怪談(二)
田中 貢太郎
Leggi 日本の怪談(二) (かにのかい) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 80.664 caratteri · 171 schermate
「おい婆さん、俺達は地獄から此処の爺さんに頼まれてやって来た者じゃが、此処な爺さんは、この世に在る時に、あまり因業であったから、閻魔王の前で、夜も昼も呵責を受けて、その苦しむ容が、如何な俺達にも傍で見ていられない、閻魔王に願ってみると、許しがたい奴じゃが、五十両出せば許しても好いと仰せられるから、それを爺さんに話してみると、我家へ往って婆さんに話せば、それ位の金は出来ると云うから、それで二人で来てやったが、すぐその金が出来るのか、他とちがって地獄から来た者じゃ、べんべんと長くは待たれない、すぐ出来るなら持って往ってやっても好い」
と、青鬼が云った。老婆はもう涙を滴して口をもぐもぐさしていた。
「できます、できます、手許にはないが、親類にあずけてありますから、じき執って来ます、どうぞちょっと待ってくだされ」
「すぐ執って来るなら待ってやっても好いが、遅くはないだろうな」
と、青鬼が念を押した。老婆は気がうわずったようになっていた。
「ど、ど、して、遅くなりますものか、小半時もかかりません、どうぞ、ちょっと待ってくだされ、お爺さんがいとしい」
「しかし婆さん、俺達は地獄の使じゃ、こんなことを他の人間に話したりすると、俺達も此処にこうしていられん、そんなことは云わずに、金を持って来んといかんぜ」