Classici giapponesi con furigana
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あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
Leggi 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 68.545 caratteri · 140 schermate
親子兄弟相変らず揃うてお勤めなさる、めでたいことじゃと言うのでござります。その詞が何か意味ありげで歯がゆうござりました」
父弥一右衛門は笑った。「そうであろう。目の先ばかり見える近眼どもを相手にするな。そこでその死なぬはずのおれが死んだら、お許しのなかったおれの子じゃというて、おぬしたちを侮るものもあろう。おれの子に生まれたのは運じゃ。しょうことがない。恥を受けるときは一しょに受けい。兄弟喧嘩をするなよ。さあ、瓢箪で腹を切るのをよう見ておけ」
こう言っておいて、弥一右衛門は子供らの面前で切腹して、自分で首筋を左から右へ刺し貫いて死んだ。父の心を測りかねていた五人の子供らは、このとき悲しくはあったが、それと同時にこれまでの不安心な境界を一歩離れて、重荷の一つをおろしたように感じた。
「兄き」と二男弥五兵衛が嫡子に言った。「兄弟喧嘩をするなと、お父っさんは言いおいた。それには誰も異存はあるまい。おれは島原で持場が悪うて、知行ももらわずにいるから、これからはおぬしが厄介になるじゃろう。じゃが何事があっても、おぬしが手にたしかな槍一本はあるというものじゃ。