Classici giapponesi con furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Leggi 日記 (にっき) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.669 caratteri · 24 schermate
古在夫人について多賀子が来た。折たたみ椅子をもって。きょう引越しの予定だったので来た由。思いもかけない可愛い電気ランタンをもって来てくれた。大いに気に入る。顕治さん、ほん二、三日でこわれてもいいからもっておいで、と云われたの。つけたりけしたりしてよろこんでおられた。ほんとうにそれ丈のねうちがある。「折角ゆうべドーナツこしらえたのに忘れてきてしまった」白ガスリのブラウズをもって来てくれる。
エビの大きいのが買え古在さんのところでゆでてくれた。それをもって日帰りというのをこれから余り来させないから(仕事はじめるから)ととまることにし、夕方夷隅川の河口と砂丘のみえるところへ散歩した。杉並木のよこに葦がしげり支流が通っている。田舟がういたりしている。そのどてを行ったつき当り。草原が河原になっている。一九四五年の五月、寿江子の家へ行くとき見た虹の形を思い出した。
うちで風呂。
和(市原)という娘が手伝に来てくれることになって古在、ここの年より、私、みんな助かった。はじめの話が臨時だもんだから一日三十円というわけ。しかしそれだけのことはある。さもないと私は腰のかがまった七十歳の奥様に、何がたのめよう。