Classici giapponesi con furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate
あたしを差おいて――と彼女はいった。彼女は彼の家の火鉢の前に座るべき正妻の権利を第一にもちうるものは自分だと信じてるのだ。だから障子をガラリとあけた。
「どなた――」
ぼやけた声がする。
はて! 女もさすがに躊躇した。
「あたしです。」
「あたしって、どなた?」
彼女は、自分の位置であるべきもののような問方をするのが小癪にさわった。けれど、来たわけをいわないわけにはいかない。
「××さんはいませんか?」
「ええ、まだ帰らないんですよ、あきれっちゃうじゃありませんか、何処をウロウロしているのだか。」
女はギクリとして障子の中を覗いた、そこには、姐さんかぶりの後むきが、小意気な半纏を着た朝の姿で、たすきをかけて、長火鉢の艶拭をしていた。
「まあ! あなた、おかみさん――」
女は、しどろな言葉で挨拶して、来た時の勢いとは、くらべものにならないしょげかたで、どぶ板に、吾妻下駄の音を残して帰っていった。
なんだろうまあ、あの女は折角来たのに、用向きもいわないで――と思っていると、
「おおこわ、こわ!」
といって、同居の片っぽが帰って来た。そして、姐さんかむりの仲間を見ると、フッと吹出して、