Classici giapponesi con furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate
それは弟が生れたからだ。
雛の節句の日に、今夜、同胞が一人ふえるから、蔵座敷に飾ってあるお雛さまを収えと言いつけられた。その宵、私たち小さくかたまって、おとなしくしていると、八十二になっていた祖母が引裾を、サヤサヤと音たてて、チンボだよチンボだよと言いながら父の方へいった。
国会開設前であった。父は一体遅い子持ちなのに、思いがけなく男の子が出来たので、興奮したのか、国会太郎としようかのと、変な名を言い出したりしたが、凡庸であった時に困るであろうから、きわだった名はつけぬものだと、祖母にいさめられていた。
生れた弟は弱い子で、真綿とフランネルと絹にくるまっていた。
男の子を生む――家督取を生んだということが、旧式な家庭における主婦の位置を、どんなに高めたか――
親類というものからも、出入りというものからも、お手柄でございましたという讃詞と、張込んだ祝いものがくる。そこで、母の勢力が増して強くなった。
議事堂が焼けた。議事堂炎上ということは、人の足を空にした。
私の家でも、いくつ弓張りや手丸提燈に灯を入れて出してやったかわからない。議事堂です、議事堂ですと、各自が口々に言った。