Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.372 caratteri · 67 schermate
「旦那の行方を知りたいのは私の方ですよ。あの物静かな旦那が悪いことなんぞ出来るものですか。お店のお金をくすねたなんて、人ぎきのわるい。山キの聟だもの五万十万のお小遣いを持ちだすのは長屋のガキが三文持ちだすようなものですよ。私のウチじゃアかけがえのない旦那だから、早く旦那を返しておくれ」
そう云うのもムリはない。つもりつもって、どれだけの大金をつぎこんだのか知れないが、妾宅の構えといい、調度類といい、ゼイタク三昧の暮しぶり。重二郎の行方を知りながら隠しているようではないから、取り調べがすむと釈放された。
新十郎一行も妾宅を訪問して、お染、お加久らと会見し、
「あなた方にとってはかけがえのない旦那だから御心配のことでしょうが、重二郎さんの行方不明についてはどのようにお考えですか。誰かが座敷牢へ閉じこめるとか、殺すとか……」
海千山千のカングリのはたらきそうなお加久の顔にも、座敷牢だの殺されるという言葉から、さしせまった反応は見られなかった。
「ほんとに旦那はどうしたんでしょうね。人の恨みを買うようなお方じゃなし……」
「大旦那に帳簿の不正を知られたというようなことで、御心配の様子は見えませんでしたか」