Classici giapponesi con furigana
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
Leggi 春泥・三の酉 (しゅんでい) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.075 caratteri · 173 schermate
――結句要領をえずに、田代は、ぼんやりまた外へ出た。
「帰るよ、俺は……」
合羽橋まで来ると小倉はじゃけんに……すくなくも田代にはそう感じられた……いった。
「帰る?」
「帰れよ、お前も、いゝ加減に。――いつまでそんなほッつきあるいていることもねえじゃァねえか。」
「けど……」
「すこしは内儀さんの身にもなってみろよ。」
そういわれると一ト溜りもなかった。でなくても、先刻から、酔いのさめるのと一しょにいゝ加減さとごゝろがついて来ている。――いまゝでゞも、それは、二タ晩や三晩はざらにあけているから……そうして、また、それを役者の附会、芸人としたらその位なことはあたりまえで、売れゝば売れるほどよけいうちを外にする。……清元の師匠のむすめといっても、そこは堅気だけに、あくまでそう正直におもいこんでいる相手だから、五日あけようと十日あけようとそんなことは何でもない。――が、それだけに、そう音無しいだけに、いざとなると一入不憫が加わる。――それには、そうする外はなくって駆落をした十年まえも、ねがいが叶って一しょになり、それまで二人の間に立って事毎に邪魔をした……無理な、意地のわるいことばかりしつゞけた養母(いえば、かれの、震災の前後一年ほど、由良の許しをえて大阪へ行っていたのも、つまりはその人を満足させるだけのものを稼ぎだす