Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 217.272 caratteri · 434 schermate
それは天保十年のことで、本来ならば放火は火烙りですが、花鳥はなかなか弁の好い女で、抱え主の虐待に堪えられないので放火したという風に巧く云い取りをしたと見えて、こんにちでいえば情状酌量、罪一等を減じられて八丈島へ流されることになりました。それを有難いと思っていればいいんですが、女のくせに大胆な奴で、二年目の天保十一年に島抜けをして、こっそりと江戸へ逃げ帰ったんです。こんな奴が江戸へ帰って来て、碌なことをする筈はありません。いよいよ罪に罪を重ねることになりました」
「どんな悪いことをしたんですか」
「まあ、すぐに手帳を出さないで下さい。これはわたくしの若い時分のことで、後にわたくしの養父となった神田の吉五郎が指図をして、わたくしは唯その手伝いに駈け廻っただけの事なんですから、いちいち手に取るようにおしゃべりは出来ません。まあ、考え出しながら、ぽつぽつお話をしましょう」
天保十二年の三月二十八日から浅草観音の開帳が始まった。いわゆる居開帳であるが、名に負う浅草の観世音であるから、日々の参詣者はおびただしく群集した。奥山の驢馬の見世物などが大評判であった。
その参詣のうちに、日本橋北新堀の鍋久という鉄物屋の母子連れがあった。