Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 217.272 caratteri · 434 schermate
御承知の通り、あすこには玉川の上水が流れて居りまして、土手のむこうは天竜寺でございます。その土手下に一本の古い松の木がありますが、主人は自分の帯を大きい枝にかけて……。死骸のそばに紙入れ、煙草入れ、鼻紙なぞは一つに纏めてありましたが、絵馬は見あたらなかったと申します。あの辺は往来の少ない所でございますので、通りがかりの人がそれを見付けましたのは、けさの六ツ半頃だそうでございますが、近所とは申しながら丸多の店とは少し距れて居りますので、すぐにそれとは判りかねたと見えまして、御検視なども済みまして、その身許もようようはっきりして、わたくし共へお呼び出しの参りましたのは、やがて七ツ頃(午後四時)でございます。それに驚いて駈け付けまして、だんだんお調べを受けまして、ひと先ず死骸を引き取ってまいりましたのは、日が暮れてからの事で……。早速おしらせに出る筈でございましたが、何しろごたごた致して居りましたので……」
「そりゃあ定めてお取り込みでしょう。どうも飛んだことになりましたね」と、半七は気の毒そうに云った。
「そこで、御検視はどういうことで済みました」
「乱心と申すことで……。