Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 217.272 caratteri · 434 schermate
早く聞き込むと好かったのだが、ちっと日数が経っているので面倒だ。まあ、やれるだけやってみよう。ここらは寺門前が多いから、町方の手が届かねえ。それをいいことにして、悪い奴らが巣を食っているのだろう」
そこらをひと廻りした後、半七はある植木屋の門口に立った。ここらに植木屋の多いのは前に云った通りである。半七は形ばかりの木戸をあけて声をかけた。
「おい。じいさんはいるかえ」
「やあ、親分……。唯今まいります」
柿の木の上で返事をして、五十四五の男が笊をかかえながら降りて来た。彼は植木屋の嘉兵衛である。
「柿はよく生ったね」と、半七は赤いこずえを見あげた。
「いえ、もう遅いので……。ことしは二百十日の風雨で散々にやられてしまいました」
嘉兵衛は先に立って二人を内へ案内すると、女房は煙草盆などを持ち出して来たので、半七らは縁に腰をかけて煙草を吸いはじめた。
「どうだね。この頃はここらで変な声が聞えるというじゃあねえか。狐か狸のいたずらだろう」と、半七は何げなく云った。
「そうですよ」と、嘉兵衛はうなずいた。「なんでもここらに棲んでいる古狐の仕業だそうです」
「ここらに悪い狐が棲んでいるのかえ」