Classici giapponesi con furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Leggi 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.586 caratteri · 348 schermate
八
そうして同時にまた年久しきシトギ文化の、退縮を意味するものである。物固い旧家だけでは、神祭の餅ばかりは古風によって、生粢をこしらえていたかも知らぬが、是も他の一方に練餅の堂々として且つうまいものが搗立てられるようになっては、此方が感じもよく、また現実には直会にも便利であった。それに第一元のような杵と臼とが、もう家ごとには備わっておらぬようになって、処によっては擂木すなわち摺小杵をもって、米を砕いてシトギを作ろうとしている。こうなっては保存の価値がいよいよ減少するのである。
八
餅と団子との今日のような明白な区別は、要するに杵と臼との二方面の改革に始まると、私などはほぼ確信している。それ以前は両者製法も近く、味もまたよく似ていたことと思われる。名称の方から言っても、モチは必ずしも糯米で製したものに限らず、またシトギを焼いたりうでたりして、食いやすくしたものだけがモチだとも限らなかったと私は思う。というわけは、生でも米の粉だけは結構食べられたからである。餅は搗いた当日は決して焼いてはならぬと謂い、或いは正月三ガ日だけは焼いて食うことを戒めたりする風もある。