Classici giapponesi con furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Leggi 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.586 caratteri · 348 schermate
右の五回の食事のほかに、また夜食というものがある。夜なべに働く人々に食わせるだけでなく吉凶さまざまの事件のために、夜遅くまで起きている人にも出す。日中の間食を或いはヒナガとも謂うに対して、是をヨナガというのは夜長であろう。肥前の島原半島などでは是をヨナガリとも謂うそうである。妙な言葉であるがその起原は、朝食をアサガリという語にかぶれたものと思う。アガルは田畠仕事場から上ってくること、すなわち休息を意味する。どんなにせわしい日でも食事の時間だけは休む。それで食事をアガリとは謂い始めたのである。朝上りという語は通例の朝飯以前にすでに一働き働いていた痕跡にほかならぬ。多くの農家ではその朝仕事に就くために、別に起きぬけに簡単なる一回の間食をさせている。それと夜食とを加えると、都合七度は食うことになるのである。この早天の間食を、陸中遠野などでアサナガシというのは古語らしいが、今は全国ほぼ一様に是をオチャノコと呼ぶことになっている。御茶の子の材料は区々である。鍋に残った前夜の飯の余りを食う場合もあるが、東日本では普通そのために焼餅というものがある。稗や蕎麦の粉や屑米を挽いたものを水で練って、大きな団子にして炉の火に打ち込んで焼く。