Classici giapponesi con furigana
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しゅにっき
朱日記
泉 鏡花
Leggi 朱日記 (しゅにっき) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.583 caratteri · 28 schermate
……朝、一二時間ともちゃんと席に着いて授業を受けたんだ。――この硝子窓の並びの、運動場のやっぱり窓際に席があって、……もっとも二人並んだ内側の方だが。さっぱり気が着かずにいた。……成程、その席が一ツ穴になっている。
また、箸の倒れた事でも、沸返って騒立つ連中が、一人それまで居なかったのを、誰もいッつけ口をしなかったも怪いよ。
ふらりと廊下から、時ならない授業中に入って来たので、さすがに、わっと動揺めいたが、その音も戸外の風に吹攫われて、どっと遠くへ、山へ打つかるように持って行かれる。口や目ばかり、ばらばらと、動いて、騒いで、小児等の声は幽に響いた。……」
六
「私も不意だから、変に気を抜かれたようになって、とぼんと、あの可愛らしい綺麗な児を見たよ。
密と椅子の傍へ来て、愛嬌づいた莞爾した顔をして、
(先生、姉さんが。)
と云う。――姉さんが来て、今日は火が燃える、大火事があって危ないから、早仕舞にしてお帰りなさい。先生にそうお願いして、と言いますから……家へ帰らして下さい、と云うんです。含羞む児だから、小さな声して。
風はこれだ。
聞えないで僥倖。