Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さくらじま

桜島・日の果て・幻化

梅崎 春生

Leggi 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 169.810 caratteri · 345 schermate

Aozora Bunko

「戦うよ」

「武器は、どうするんです。しかも、補充兵や国民兵の四十以上のものが多いのに――」

「補充兵も、戦う!」

たたきつけるような口調であった。

「竹槍がある」

「訓練はしてあるのですか」

私を見る吉良兵曹長の眼に、突然兇暴な光が充ちあふれた。臆してはならぬ。自然に振舞おう。私はそう思い、吉良兵曹長の眼を見返した。

「訓練はいらん。体当りで行くんだ。村上兵曹、水上特攻基地に身を置きながら、その精神が判らんのか」

「何時出来るか判らない穴を掘らせる代りに訓練をしたらどうかと、私は思います」

全身が熱くなるような気になって、私も言葉に力が入った。吉良兵曹長は、すっくと立ち上った。卓を隔てて、私にのしかかるようにして言った。

「俺の方針に、絶対に口を出させぬ。村上。余計なことをしゃべるな」

言い知れぬ程深い悲しみが、俄かに私を襲った。心の中の何かが、くずれ落ちて行くのを感じながら、私は身体を反らせ、じっと吉良兵曹長の眼に見入った。吉良兵曹長の声が、がっと落ちかかって来た。

「敵が上陸したら、勝つと思うか」

「それは、わかりません」

「勝つと思うか」

「勝つかも知れません。