Classici giapponesi con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.443 caratteri · 398 schermate
何でも、荒田さんは、今度のような事件がおこるのも、国民の頭のきりかえができていないからだ、それには青年の指導者に大きな責任がある、とかいって、大変、息まいていられそうです。」
「なるほど。それで、そういうことをまずここの理事長と話し合おうというのですね。」
「荒田さんの電話では、ここの理事長のほかに、小関君が相談にのるらしいのです。」
小関というのは、古い文部官僚で、こちこちの国家主義者としてその名が通っており、在官中から「興国青年塾」という私塾を腹心の教育家に経営させ、退官後は、自らその指導の中心になっている人であった。友愛塾に対しては、その創設当時から好感をもっていない一人だった。人物は、正直そうに見えて策があり、それに神経質なところもあって、気にくわないことがあると、いつまでも陰気に押しだまっているといったふうであった。したがって、友愛塾の関係者は、これまでなるべくその人との接触をさけるようにして来ていたのである。
「小関さんが?」
と、朝倉先生はかなりおどろいたらしく、
「理事長も、荒田さんと小関さんの二人を相手では、お骨が折れるでしょう。これは、ひょっとすると、全国的連合組織に名をかりて、友愛塾を窒息させる算段かもしれませんね。