Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かわみずのはなし

河水の話

小川 未明

Leggi 河水の話 (かわみずのはなし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3668 caratteri · 8 schermate

Aozora Bunko

」

バナナは、独りごとをしながら、追懐にふけっていました。

河水は、その言葉をきいていました。そして、それに同情をしてか、また、あざけるのか、わからないような、ささやかな笑い声をたてたのであります。

「いくら眠るからといって、そんなによくも眠れたものだ。俺たちは、まだ、十分間と一ところにじっとして、眠った覚えがない。」と、河水は、いいました。

「南の熱い、森の中に咲いている花や、また、木の葉は、それは、じっとしてよく眠ります。なかには、あまり眠りすぎて、しぜんに溶けてしまうものもあります。」と、バナナは、答えました。

それから、バナナは、河水について、流れてゆきました。すると、突然、そこへ一本のつえが落ちてきました。

「ああ、やっと、私は、盲人の手から、脱け出てきた。一刻も、休みなく、堅い石の上や土の面を、こつこつやられたのでは、私の身がたまったものでないからな。」と、つえは、独り言のようにいいました。

「おまえさんは、どこから、どうして、ここへきたのです。」と、河水は、問うたのです。

つえは、長い体を、水の上で、ぐるぐると振りながら、

「按摩に、長いこと、私は、つかわれていたのです。