Classici giapponesi con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Leggi 浮雲 (うきぐも) di 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.980 caratteri · 222 schermate
第十一回 取付く島
「不承知か、困ッたもんだネ。それじゃ宜ろしい、こうしよう、我輩が謝まろう。全くそうした深い考が有ッて云ッた訳じゃないから、お気に障ッたら真平御免下さい。それでよかろう」
文三はモウ堪え切れない憤りの声を振上げて、
「降りろと云ッたら降りないか」
「それでもまだ承知が出来ないのか。それじゃ仕様がない、降りよう。今何を言ッても解らない、逆上ッているから」
「何だと」
「イヤ此方の事だ。ドレ」
ト起上る。
「馬鹿」
昇も些しムッとした趣きで、立止ッて暫らく文三を疾視付けていたが、やがてニヤリと冷笑ッて、
「フフン、前後忘却の体か」
ト云いながら二階を降りてしまッた。お勢も続いて起上ッて、不思議そうに文三の容子を振反ッて観ながら、これも二階を降りてしまッた。
跡で文三は悔しそうに歯を喰切ッて、拳を振揚げて机を撃ッて、
「畜生ッ」
梯子段の下あたりで昇とお勢のドッと笑う声が聞えた。
第十一回 取付く島
翌朝朝飯の時、家内の者が顔を合わせた。お政は始終顔を皺めていて口も碌々聞かず、文三もその通り。独りお勢而已はソワソワしていて更らに沈着かず、端手なく囀ッて他愛もなく笑う。