Classici giapponesi con furigana
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しんやのきゃく
深夜の客
大倉 燁子
Leggi 深夜の客 (しんやのきゃく) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.926 caratteri · 28 schermate
「汽車を飛び降りた二つの影は?」
「一つは私で、一つは仲間の奴、そのレコードを盗んだ男です」
「何故、通路であんな話をなすったんです? 人に聞かれたら危険だとは思いませんか?」
「先生にだけ聞かせる積りだったんです。非常ベルで驚いているところだから、先生が怪しい話声を聞いたと仰有って下されば騒ぎは一層大きくなりましょう?」
「どういうわけでそんな事をしたんです?」
「停車を長びかせたかったのです。仕事最中に先生に訪問されては、都合が悪いと思ったから。しかし、私も有松を殺す気はなかったのですが、先方でいきなりピストルを向けたもんですから、つい――」
「では、今度はあなたに自首して頂かなければなりませんね。それでないと、可哀想に美和子さんに嫌疑がかかっていますから――」
「無論、自首いたします。この事さえお引受け下されば、私の用事は終るのですから、しゃばにぐずぐずしていることはありません」
尾越は懐中からレコードを出してテーブルの上に置いた。洋子はレコードをかけた。二人は緊張した。
「かかるべしとはしらつゆの、草踏みしだき庭伝い、忍びよったる盛遠は、月こそ冴ゆれ恋の闇、キャッー あれ――、あなた助けて――、アレー武さんが仙ちゃんを――、あなた! あなた早く来て、武さんを押えてよ。