Classici giapponesi con furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate
毒地の回復はいっこう手がつかぬではないか。なんとかして河縁の畑に溜っている毒の散乱しないようにせぬと、毒はどんどん河下へ流れる。河身がぶち毀れた。堤防改築のことはどうした? 水源涵養はどうしたのか、人民の衛生に害のあることも、七年も八年も忠告しつづけているのに省みないというに至っては、どの内閣も実に政府なしである。人民が知らずにおったのが十年、政府が知らぬふりをしたのを併せると十八年、かようなことで年々無害地が鉱毒地になって、人口、戸数からいっても丁度能登一国にあたる沃野が被害地になってしまった。――正造は、痛憤の面持で説き去り説き来って二時間、長広舌はさらにつづいた。
「損害金の総額は四千万円ばかりであります。このうち人民の損害に対しては、政府はどういうおつもりであるか。前内閣はこれに対して考えがなかった。法律上において裁判に願って取るべきものだという議論であるのです。この事件は日本始ってまだない無比の事件である。一国の存亡、その土地人民がなくなるということを当てはめる法律は日本にないのである。これを個人の仕事として裁判へ持っていって、負けたときにはどうするのであるか。